【自分で】データ復旧できるかどうか判断する状況別チェックシート
『自分でデータ復旧ができるかどうか判断する』ために障害・故障などの復旧状況別にまとめました。
現状把握をしたり、データ復旧のチェックシートとして使ってください。
状況別自分で復旧できるか判断するチェックリスト
- □ファイルを上書きしたり、削除してしまった状況
- □ファイルが消えた・ファイルが見えなくなった状況
- □パソコンが起動しないため、データを取り出せない状況
- □HDDやSSDドライブが表示されないため、データを取り出せない状況
- □昔使っていたパソコンやハードディスク・SSDからデータを取り出したい状況
- □カタカタと異音がする状況
消失障害発生原因とデータ復旧難易度の関係
パソコンでデータが読み込めなくなってしまうデータ消失の原因を分類すると、大きく『人為障害・論理障害・物理障害』の3つに分けられ、さらに故障原因部位によって以下のように分けられます。
- 人為障害・・・・・・・・・・・・・・・・・ユーザー操作ミス、ゴミ箱から削除等の原因障害
- 論理障害・・・・・・・・・・・・・・・・・OS等ソフトウェア起因の障害
- パソコンの障害・・・・・・・・・・・BIOS起動しない、認識設定異常、OSが起動しない等
- 記憶装置の障害・・・・・・・・・・・MBR破損、パーテーション、アクセス権、不良セクタ等
- 物理障害・・・・・・・・・・・・・・・・・デバイス破損等ハードウェア起因の障害
- パソコンの障害・・・・・・・・・・・電源が入らない、BIOS異常・接触不良、断線破損等の障害
- ▲▲▲▲▲ここより上は、自分で直せたり、復元できる可能性があります▲▲▲▲▲
- ▼▼▼▼▼ここから下はデータ復旧会社に依頼することをおすすめします▼▼▼▼▼
- 記憶装置の障害・・・・・・・・・・・異音発生、落とした、水没した、燃えた等起因の障害
- 外部障害・・・・・・・・・・・端子故障や基板故障、ファームウェア故障に起因する障害
- 内部障害・・・・・・・・・・・記憶装置内部のスクラッチ・プラッタ破損等の深部障害
データ復旧がどのくらいの確率で成功するかは、上記原因診断結果によります。
一般的に、自分でデータ復元の対応ができるのは2の論理障害レベル、または3のaのパソコンの物理障害レベルまでです。
物理障害の場合
物理障害とは、物理的にハードウェアが故障している状態をいいます。
例えば、HDD(ハードディスク)の場合、パソコンを起動すると、
- 正常認識されていない
- カラカラといつもと異なる音がする
- シュルシュル、カターン、カターンといつもと異なる音がする
するのでわかりやすいです。
M.2(エムドットツー)などのSSD等の場合はNANDフラッシュメモリを使用しており異音などは発生しないため、物理障害原因の切り分けは難しくなります。
一部の例外を除き、物理障害を一般ユーザーが直すことはほぼ不可能ですので、物理障害復旧に対応しているデータ復旧専門業者に依頼する必要があります。
論理障害の場合
論理障害とは、OSやアプリケーションの設定など、ソフトウェアが原因で故障している状態をいいます。
例えば、
- BIOSからハードディスクやSSDが認識されていない
- ドライブやファイルのアクセス権が不適切な状態になっている
- パーテーションやフォーマットのファイルシステムが異常な状態になっている
- 不良セクタが発生している
などです。
論理障害と言っても、原因究明を進めてみたら、根本原因は物理障害である場合もあります。
トラブル時の原因究明は多岐にわたるので、自分でわからない時は専門家に診断や依頼してください。
記憶装置物理障害の一般的な復旧金額と相場
3のd以降の状態の場合は素人で復旧するのは不可能なので、データ復旧会社等の専門家に依頼してください。
このケースでは、
- 依頼するデータ復旧会社
- 物理デバイス(パソコン・iPhone・Android・ビデオカメラ・ビデオレコーダーなど)
- 記憶媒体(ハードディスク・SSD・SDカード・MicroSDカードなど)
- 記憶装置の仕様(SATA・SCSI・SASなど)
- 復旧データ容量(数MB〜数TB)
- データ復旧納期
等によっても異なりますが、数十万以上に及ぶ場合が少なくありません。
下手に触ると復旧難易度が劇的にあがり、専門業者でも復旧確率が下がりますので、そのままの状態を維持し、落ち着いて対処を考えることをおすすめします。
状況別上記以外の事例
記憶装置の物理障害以外のケースをいくつか紹介します。
ファイルを上書きしたり、削除してしまった状況
パソコンが正常に起動している状態で、ファイルを上書きしたり、削除してしまった場合は、削除や上書きをしてから、あまり時間が経ってない場合は自分でデータ復旧できる可能性があります。
ファイルが消えた・ファイルが見えなくなってしまった状況
パソコンが正常に起動している状態で、ハードディスクやSSDなどのドライブは見えているのに、ファイルが消えてしまったり、見えなくなってしまった場合は、論理障害の可能性があります。
このケースは自分でデータ復旧できる可能性があります。
パソコンが起動しないため、データを取り出せない状況
パソコンが起動しなかったとしても、パソコン内部でデータを保存しているストレージ(ハードディスクやSSDなど)には障害がないケースもあります。
パソコンそのものを修理するか、パソコンを分解し、ハードディスクやSSDを取り出すことで、中のデータを取り出すことができます。
この場合はデータそのものよりも、『なぜ、パソコンが正常に起動しないかを調査』してみると良いでしょう。
昔使っていたパソコンやハードディスク・SSDからデータを取り出したい状況
昔使っていたパソコンやハードディスク・SSDからデータを取り出したい場合は、パソコンが正常であり、その後、ファイルの追加がされていない時は、自分でデータ復旧できる可能性があります。
HDDやSSDドライブが表示されないため、データを取り出せない状況
パソコンを分解できる場合は、マザーボードとHDDやSSDが正常に接続されているか確認し、Windows起動前のBIOSメニューで認識されているか確認をします。
BIOSメニューにも認識がされていない場合、物理障害の可能性が高いです。
『素人が自分で修理することはほぼ不可能なので、データ復旧専門会社に依頼する』ことをおすすめします。
カタカタと異音がする状況
パソコンやHDDからカタカタと異音がするときは、物理障害の可能性が高いです。
『素人が自分で修理することはほぼ不可能なので、データ復旧専門会社に依頼する』ことをおすすめします。